利用者のニーズに対応したJR田町駅の「加熱式たばこ専用エリア」立役者に設置の背景を聞いた

改正健康増進法の全面施行などがあり、今からちょうど3年前に大きな転換期を迎えたたばこ業界。この動きに伴い、観光地や商業施設、オフィスなどにおいて加熱式たばこ専用室の導入を支援してきたフィリップ モリス ジャパンは、東京都港区と連携して、2022年12月にJR田町駅の西口2Fにも加熱式たばこ専用エリアを設置した。

そこで今回は、同社ダイレクトチャネル事業部の佐野秀生氏と、港区芝地区総合支所協働推進課の真武拓実氏にインタビュー。取り組みの詳細を聞いた。

フィリップ モリス ジャパンと東京都港区が連携して設置したJR田町駅西口2Fの加熱式たばこ専用エリア
フィリップ モリス ジャパンと東京都港区が連携して設置したJR田町駅西口2Fの加熱式たばこ専用エリア


――2020年改正健康増進法施行時の対応や、取り組みについて教えてください。
【真武氏】2020年4月からの改正健康増進法の施行に伴い、屋外であっても“望まない受動喫煙”を生じさせることがないよう、周囲の状況に配慮することが求められてきました。港区では以前から、JR田町駅西口の改札への動線で、1階と高架上の2階に植栽で区切られた喫煙場所を設けていたのですが、通行人から「煙が漏れないようにしてほしい」「喫煙場所の外で喫煙している人がいる」といった声も寄せられていたことから、「煙が漏れないようなエリアを作れないだろうか」という思いで、今回、煙の出ない加熱式たばこ専用エリアを整備しました。建物の構造上できないことなどもあるのですが、フィリップ モリス ジャパン様の協力により、しっかりとパーテーションで区切った加熱式たばこ専用エリアを整備することができました。

左から、フィリップ モリス ジャパンダイレクトチャネル事業部の佐野秀生氏と、港区芝地区総合支所 協働推進課の真武拓実氏
左から、フィリップ モリス ジャパンダイレクトチャネル事業部の佐野秀生氏と、港区芝地区総合支所 協働推進課の真武拓実氏
港区では「煙が漏れないようなエリアを作れないだろうか」と考えていたという
港区では「煙が漏れないようなエリアを作れないだろうか」と考えていたという


【佐野氏】やはり改正健康増進法の施行以降、“望まない受動喫煙”の防止が強く求められているので、弊社としてもこれに応えるべく、喫煙者にとっても非喫煙者にとっても快適な環境を整備することに取り組んでいます。

【真武氏】私たちも“たばこを吸う人も吸わない人も快適に過ごせるまち”というのがモットーであり、目指すところです。

JR田町駅西口2Fの加熱式たばこ専用エリアを設置するに当たって気を付けたこととは?
JR田町駅西口2Fの加熱式たばこ専用エリアを設置するに当たって気を付けたこととは?


――田町駅の加熱式たばこ専用エリアで工夫した点・苦労した点があれば教えてください。
【真武氏】地域の方々のご意見を重要視し、「本当にここに設置していいのか」といったことなどを気にしながら整備していきました。特に「煙が漏れないように」という点には注力しています。設置場所となっているデッキでは耐荷重の問題などがありましたので、そこが課題だったのですが、フィリップ モリス ジャパン様に相談して整備しました。植栽で区切っていた以前の喫煙場所は、今回の整備で一新されています。

【写真】JR田町駅西口2Fの加熱式たばこ専用エリアの内観
【写真】JR田町駅西口2Fの加熱式たばこ専用エリアの内観


【佐野氏】最も大事だったのは、利用者に「みなとタバコルール」(※)を遵守していただくこと。これに加え、加熱式たばこについてご理解いただくこと、利用者に適切にソーシャルディスタンスを保っていただくこと。これがしっかり伝わるように…というのは考えていました。田町駅の加熱式たばこ専用エリアは、74平米とかなり広いのですが、ここまで大規模な専用エリアを作るのは弊社としても初めてだったので、そこは苦労した点の1つです。ちなみに、利用者からは早速ポジティブなお声をいただいていますので、期待以上の成果を出せたと自負しています。
※公共の場所において、たばこの吸い殻をみだりに捨ててはならない。指定喫煙場所を除く公共の場所において、喫煙をしてはならない。公共の場所以外の場所において喫煙する場合に、公共の場所にいる人にたばこの煙を吸わせることがないよう配慮しなければならない―という内容。

フィリップ モリス ジャパンでは「みなとタバコルール」についても注意を払ったそうだ
フィリップ モリス ジャパンでは「みなとタバコルール」についても注意を払ったそうだ


――港区には、利用者からの感想など届いていますか?
【真武氏】はい。「加熱式たばこが使用できる専用のエリアを設置してくれてうれしい」という声が直接届いていますので、好意的に捉えていただいているのかなと思います。駅の利用者からもネガティブな声が出ていないので、私たちも期待以上の成果を感じています。

――田町駅の加熱式たばこ専用エリアはどんな層に向けて作られたのですか?
【佐野氏】弊社は、企業ビジョンである「煙のない社会」の実現に向けて、紙巻たばこよりも「リスク低減の可能性のある製品」を主力に事業活動を推進しているのですが、“たばこ葉を燃やさず加熱する”IQOSなどの加熱式たばこへと切り替えていただいた20歳以上の喫煙者の方々全てをターゲットとして想定しています。

――加熱式たばこ専用エリアのデザインのポイントを教えてください。
【佐野氏】以前は植栽で仕切られていたところが、全てしっかりとしたパーテーションの仕切りに変更されたところがポイントです。街の景観に馴染むようにということと、空気の流れについても考えました。

【真武氏】先ほど話に出たように、今までにない広さの喫煙場所になっています。自分が利用者なら、このような場所なら快適に過ごせるだろうなと思いました。駅を出たらすぐにパーテーションが見えますし、加熱式たばこ専用エリアであることが分かるマークもありますので、駅利用者にもうまく周知できていると思います。

分かりやすい標識
分かりやすい標識
加熱式たばこ専用吸い殻入れも設置
加熱式たばこ専用吸い殻入れも設置
佐野氏と真武氏がJR田町駅の加熱式たばこ専用エリアについて詳しく説明してくれた
佐野氏と真武氏がJR田町駅の加熱式たばこ専用エリアについて詳しく説明してくれた

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